金沢美大70周年同窓会記念事業実行委員会委員長  谷 真理子

 2016年11月。金沢21世紀美術館の真っ白な器に、私たち同窓生の作品が搬入され、多くの出逢いや感動を生み、そうしてまた搬出作業が行われ、まるで何もなかったかのように真っ白な部屋に戻っていく様は、とても感慨深いものがありました。
 私たちのアートやデザインは、形や色、素材という存在がもう既にそこになくても、それはひとの記憶として、ずっと輝き生き続けるもの。70年前の赤煉瓦校舎で燃えていた、学生たちの熱い魂は、今も生き続けていることを実感いたしました。
  初めての、全国支部挙げての「金の美 大展覧会」。私たち同窓生がこよなく愛する、金沢美大の70歳の記念に、私たちは、大きな足跡を残すことができたのではないかと思います。それは、約400名の同窓生の方からの多大なる寄付、第1期生の方から現役美大生の方まで、多くの同窓生に参加いただけたこと、そして100名を超える全国の実行委員の方々のご支援・ご協力によって、足かけ4年以上の年月をかけて実現できたものです。心から感謝とお礼を申し上げたいと思います。ほんとうにありがとうございました。
 これから新たな挑戦を始めている母校に、私たちはこれからも、限りなく変わりなく、愛を注ぎ続け、応援したいと思っています。

 お陰様で、開学70周年記念事業も1,400万円を越える予算規模で行うことができました。ひとえに、全国の同窓生の皆様からご寄付をいただいた賜だと、感謝申し上げます。母校の美大からも200万円、成美会70万円の補助金をいただいています。こちらも感謝申し上げます。
 なお。「かなびサポーター」へは300,000円。「子供地球基金」へは実行委員会として200,000円と東京コミッティから20,000円の合計220,000円を寄付しています。

同窓生参加数

The BYOBU担当  本山陽子

 金沢美術工芸大学の2016年開学70周年を記念して、全国8都市で同窓生が参加する「金の美 大展覧会」において、合同企画展「The BYOBU」を北海道・東京・福井・東海・関西の各エリアで開催し、11月の金沢展で集結展示を行いました。A5の板2枚を共通の題材として、各自の屏風をテーマに自由にアート表現を行う創作展となりました。過去には一号一絵展、一合升展、ネクタイ展やわアート展を行った延長にある完結編でした。同窓生の出品者は総勢445名、現役の美大生からは102名と多数が集まり、一つのテーマで集い自由に繰り広げられた多彩な表現は、金沢美術工芸大学同窓生ならではのユニークなクリエイティビティあふれる作品群でありました。本店開催にあたり大変多くの皆様にご尽力賜りました。この場をお借りて関係各位に厚く御礼申し上げます。

KANABISM担当  稲垣揚平

 当展示企画は、金沢美術工芸大学の専攻を越えた卒業生の活躍の多様性を広く伝えたいとのコンセプトでスタートしました。同窓会主催の展示としては初の試みで、全国から作品を集め展示するという大規模な企画となりました。各エリア展(北海道・富山・金沢・福井・東海・関西・九州 The BYOBU展併設)では、合計223点が展示され、それらの出品者の中から、個人作品88点、企業作品5社6点の計94作品が、金沢21世紀美術館での展示に集結しました。来場者数は金沢21世紀美術館での同窓生作品展示KANABISMでは、6日間の開催で延べ4,966名もの方にご来場いただきました。当初のコンセプト通り、絵画、彫刻、工芸などのアート作品から、グラフィック、家具、自動車、クラフトといったデザイン作品まで、個性豊かな幅広い作品が揃いました。ご来場いただいた皆様には、同窓生の多様性のあるある活躍を、展示を通して理解頂けたと思います。そして次の80周年に向けた、母校の発展の少しばかりかの糧となれたのではないかと思います。最後に出品頂きました、同窓生の皆さま、各エリアご担当者に改めて感謝申し上げます。

広報担当  垣田英信

 金の美 大展覧会を成功させるためには、まず同窓生の積極的な参加が必須条件でした。そのための広報として2014年の「けやき」に金の美 大展覧会開催を告知、2015年には募集要項・申込書を同封して配布、またホームページを立ち上げて準備の進捗状況を公開することにより、全国で多数の参加者、出品者を募ることができました。直前の2016年7月には、すべての大展覧会の内容を網羅した総合パンフレットが完成、「けやき」に同封して全国の同窓生に配布。出品者には各エリアで分配、来場促進のツールとして活用していただき、会場ではこのパンフレットを手に持って鑑賞する方が多く見受けられました。またプレスリリースにより、新聞・雑誌、テレビ・ラジオなどのマスコミ媒体社にもアプローチ、特に東京、金沢において多数のパブリシティで記事やニュースになりました。とはいえ地方の大学同窓会の活動を、世の中の大きな話題にすることは難しく、今後はもっと若い世代の参加を募り、広報の新しいカタチを模索する必要性を感じました。それにしても大変だった、アート&デザインが人を幸せにするこの事業、金の美 大展覧会は大成功でした。全国の広報担当メンバーに感謝します。




「開学70周年金沢美大同窓会 金の美大展覧会」の総合パンフレットです。
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 ※配布されている地図の一部に間違いがありました。お詫びして訂正します。
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「開学70周年金沢美大同窓会 金の美大展覧会」募集要項



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